自社でオンライン販売を開始するにあたり、最初に比較・検討するのがECサイトに出店すべきか否かではないでしょうか。
大手ECサイトは利用者数が多く、うまく活用すれば自社のオンラインショップを作るより成果を上げることができます。
しかし、ECサイトとひとえに言っても日本国内ではAmazon、楽天、Yahoo!JapanがありどのECサイトが自社にあっているか悩みますよね。
そこで今回は、各ECサイトのコストや出展者数などの定量的な情報から、サポート体制など定性的な情報まで網羅して比較しています。
この記事を読めば、各ECサイトのコストや特徴を理解できるので参考にして下さい。
目次
アマゾン、楽天、ヤフーのECモールの特徴を比較
国内の大手ECサイトといえば、Amazon、楽天、Yahoo!Japanの3つです。
どこのECサイトを使ってもユーザーが多く集まるプラットフォームであることはまちがいないですが、出店する以上ECサイトそれぞれの特徴を知っておくと良いでしょう。
それぞれの会社の概要を以下の表にまとめました。
Amazon | 楽天 | Yahoo!Japan | |
---|---|---|---|
運営会社 | Amazonジャパン合同会社 | 楽天グループ株式会社 | ヤフー株式会社 |
サービス開始年 | 2000年*1 | 1999年 | 1999年 |
ECモールの種類 | マーケットプレイス型(出品) | テナント型(出店) | テナント型(出店) |
主な収益源 | ストア事業やクラウドサービス事業など多岐にわたる | ストア事業 | 広告事業 |
*1:日本国内でサービス開始した年
それぞれのECサイトの特徴を解説します。
アマゾンの特徴
Amazonは、アメリカに本社を置く、世界中で利用されるECサイトです。
Amazonの特徴は以下の大きく3つ。
- マーケットプレイス型
- FBA
- 海外配送
マーケットプレイス型
Amazonと楽天市場やYahoo!Japanで大きく異なる点がECモールの種類です。
Amazonはマーケットプレイス型とよばれ、実店舗ではスーパーマーケットの形態に似ています。
商品が中心で掲載されており、どこが提供している商品かは、表立って見えづらくなっています。
1つの商品に対してメインで販売する企業があり、他の企業から商品を購入する場合は、「他の出品状況を見る」から確認をしなければなりません。
そのためショップページや各商品ページを作りこむ必要はないため、手間がかからない一方で商品のみで勝負しなければいけないため価格競争に巻き込まれやすいことがあります。
FBA
FBAは「フルフィルメント by Amazon」の略称で、Amazon専用の物流倉庫で商品を管理できます。
物流倉庫では、商品の管理などの物流業務全般と問い合わせや返品対応などの物流に付随する業務サポートを受けられます。
そのため、FBAを利用すれば企業は仕入れた商品をAmazon倉庫に保管するだけで物流業務を委託できるので手間なく利用できます。
海外配送
Amazonで販売されている企業は国内はもちろんのこと海外の企業からも商品を購入可能です。
またAmazonは日本以外にサービスを展開しており日本で販売されていない商品も、サイト上で利用する国を変更すれば、購入することが可能です。
世界に幅広く展開しているAmazonだからできる魅力の1つでもあります。
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楽天市場の特徴
楽天市場は、日本国内で最大の売上を誇るECサイトです。
楽天市場の特徴は大きく3つです。
- テナント型
- キャンペーンが豊富
- 楽天スーパーロジスティクス
テナント型
楽天市場はAmazonと異なり、テナント型を採用しています。
テナント型は実店舗でいうと、ショッピングモールに近く各ショップが商品をそれぞれ展開できます。
そのため、商品ページやショップページの作りこみができるため、商品の価格以外でも勝負できる点が魅力です。
キャンペーンが豊富
楽天市場は国内でも最もキャンペーンの数が豊富です。
毎月買い回りセールをしていることや、四半期に1度は楽天スーパーセールなど値引きやポイント還元率が高くなるイベントをしています。
最近ではポイントがあらゆるオンラインショップ、実店舗で使えるようになり現金に近しい感覚になってきておりポイントが多くもらえるから楽天を使うユーザーもいるほどです。
楽天スーパーロジスティクス
楽天市場もAmazon同様に楽天市場の所有する物流倉庫があります。
こちらも利用することで、物流業務を一貫して委託できます。
また「あす楽」と呼ばれる24時間以内発送にも対応しているため、ユーザーが商品を購入してすぐに手元に届けられます。
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ヤフーの特徴
Yahoo!Japanは、大手ソフトバンクグループにあるヤフー株式会社が運営するECサイトです。
Yahoo!Japanの特徴は3つあります。
- テナント型
- PayPayとの連携
- 様々なサービスを展開
Amazonや楽天市場と比べると売上は3番手であり後発のイメージがあります。
もともとYahoo!Japanは検索サイトとして機能しており広告収入などで儲けていましたが、Googleの台頭により2番手になってしまいました。
そのため売上は3番に低迷していますが、今後PayPayとの連携で最も伸びるECサイトと言われています。
テナント型
楽天市場と同じくYahoo!Japanもテナント型を採用しています。
商品ページ、ショップページを作ることが可能ですが、Yahoo!Japanは大手3社の中で最も出店企業数が多く検索だけではなかなか売上が伸びづらい特徴があります。
PayPayとの連携
しかし最近では、PayPayがQRコードで実店舗での優位性を伸ばしてきたのと同時に、Yahoo!Japanでもキャンペーンなどを強化する動きが出てきています。
2023年には国内最大のポイント発行額を出している楽天市場のポイント発行額を上回る宣言をしておりポイントの溜まり易さで業界1位を目指しています。
ケータイ電話のソフトバンクの傘下にあり、ケータイ利用者との連携も強化されており今後よりお得に活用できるサイトになる可能性を秘めています。
様々なサービスを展開
Yahoo!はもともと検索ポータルサイトが発祥なだけあり、様々なサービスを取り扱っています。
主なカテゴリーに分けると以下のようなサービスがあります。
「買う」…ショッピング・ヤフオク!・LOHACO・旅行ホテル予約
「知る」…ニュース・天気災害・政治
「楽しむ」…映画・占い・Yahoo!モバゲー・おこづかい稼ぎ
「調べる」…辞書・翻訳・路線・地域・知恵袋
「暮らす」…食べログ・不動産・健康・出会い・ボランティア
「集まる」…掲示板・ホームページ・ブログ
Yahoo!に紐づくサービスがなんでもそろっている状況のため、1つのサイトで完結できる強みがあります。
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アマゾン・楽天・ヤフーの出店時の費用を比較
Amazon、楽天、Yahoo!Japanで特徴はことなりますが、出店する費用も3者3様です。
細かな費用は個別に紹介しますが、それぞれのECサイトでは大きく以下の費用がかかります。
Amazon | 楽天 | Yahoo!Japan | |
出店時の費用 | 〇 | 〇 | ー |
販売時の費用 | 〇 | 〇 | ー |
オプション費用 | 〇 | 〇 | 〇 |
大きく発生する項目に違いはありませんが、Yahoo!Japanのみ出店、販売の費用がかかりません。
では、ECサイトでかかる費用をそれぞれ見ていきましょう。
アマゾンの出店にかかる費用
Amazonは登録手数料と販売手数料の両方がかかります。
それぞれの料金を以下の表にまとめました。
項目名 | 大口出品 | 小口出品 |
登録手数料 | 4,900円/月 | 100円/回 |
販売手数料 | 8~15%*1 |
*1:最低販売手数料設定あり
Amazonに出店するには2つの出店プランから選ぶ必要があります。
プランは大口出品と小口出品に分かれ、月間49回以上商品を購入される場合は小口出品より大口出品の方が安く済みます。
費用の他に小口出品ではAmazon内で広告を抱いたり出品ツールを活用できないなど一部機能に制限がかかります。
販売手数料は、出品する商品のカテゴリーごとに異なります。
ジャンルにより販売価格の8~15%が引かれるため、扱う商品に注意しましょう。
基本料とは別にオプション費用は以下の内容があります。
カテゴリー | 内容 | |
FBA | 在庫保管手数料 | 3.1円~×10立方cm×保管日数÷当月の日数 |
長期在庫保管手数料 | 10立方cmあたり17.773円 | |
配送代行手数料 | 193~5,625円 | |
納品不備受領作業手数料 | 52~122円 | |
返送/所有権の放棄手数料 | 30円~ | |
購入者返品手数料 | 返品にかかった送料分 | |
追加販売手数料 | 大量出品手数料 | 出品数×0.05円 |
返金処理手数料 | 500円 or 販売手数料×10% | |
広告 | 広告料 | クリック単価次第 |
アカウント | 有料アカウントサービス | 16万+売上×0.3% |
出品の量やFBAを利用する場合Amazonによって厳格に定められたルールを守らなければ手数料が随時発生する仕組みです。
固定費は安価ですが出品時にはさまざまな手数料が発生すると認識しておきましょう。
楽天市場の出店にかかる費用
楽天市場では出店プランが3つ用意されています。
基本料として発生する費用は以下をご確認ください。
がんばれ!プラン | スタンダードプラン | メガショッププラン | |
初期登録料 | 60,000円(税別) | ||
月額出店料 | 19,500円(税別)年間一括払い | 50,000円(税別)半年分一括払い | 100,000円半年分一括払い |
システム利用料 | 月間売上高の3.5〜7.0% | 月間売上高の2.0〜4.5% | 月間売上高の2.0〜4.5% |
月額出店料が最低でも19,500円発生し、年間か半年分を初期登録料と合わせて支払う必要があります。
Amazonと比べても倍以上の金額が登録でかかるため、十分な資金を準備しておきましょう。
基本料とは別のオプション費用もかかります。
必須のものと任意のものがありますが、任意のサービスも利用する価値はあるので、すべて費用として払う前提で考えておく方が良いです。
項目 | 内容 | 必須or任意 | 手数料率 |
システムサービス利用料 | 楽天ポイントやアフィリエイト、システム運用の負担金 | 必須 | 楽天ポイント:1%アフィリエイト:2.3~5.2%システム利用料:0.1% |
R-Messe利用料 | ユーザーと店舗のコミュニケーションツール | 必須 | 3,000~5,000円(税別) |
楽天ペイ利用料 | 楽天市場で楽天ペイが使える状態にする | 必須 | 2.5%~3.5% |
オプション利用料 | SNS連携、メルマガ配信に対してかかる | 任意 | R-SNS:3,000円(税別)R-Mail:1通1円 |
手数料率で記載している項目は販売売上に対してかかります。
R-Messe利用料のみ、3つのプランのどれを選ぶ方によって定額で金額が変わります。
楽天市場はもともとECサイト一本でサービスを展開してきたこともあり、主な収益源が出店料金である分、出店と運営それぞれで高額な料金がかかります。
ヤフーの出店にかかる費用
Yahoo!Japanは、出店・販売に対して発生する費用はかかりません。
基本料金は無料ですが、ポイント原資分の負担などオプションとしてさまざまな手数料が発生します。
手数料の内訳と金額は、以下の通りです。
ストアポイント原資負担 | 1~15%(1%は必須) |
キャンペーン原資負担 | 1.5%は必須 |
アフィリエイト報酬 | 0.3~15% |
決済サービス個別手数料 | 決済サービスの手数料による |
販売手数料という名称ではありませんが、実際のところ決済サービス個別手数料が販売手数料の費用に該当します。
各種決済サービスの個別手数料は以下の通りです。
PayPay残高払い | 決済金額の3.0% |
クレジットカード払い | 決済金額の3.4%PayPayカード発行カードは決済金額の3.0% |
PayPayあと払い | 決済金額の3.0% |
ゆっくり払い | 決済金額の3.4% |
モバイル支払い(キャリア決済) | 決済金額の4.48% |
コンビニ決済 | 150~300円/件 |
銀行振込決済(ペイジー) | 150円/件 |
Yahoo!JapanはPayPayとの相性が良いので、多くはPayPay残高払いかPayPayカードで決済されます。
そのため、実質3%ほどの手数料が発生すると考えると良いでしょう。
アマゾン・楽天・ヤフーの出店時の使いやすさを比較
コストがいくら安くても、出店に非常に手間がかかったり、利用しづらかったりするなら嫌ですよね。
ここでは、出店時の使いやすさの観点で各社を比較してみます。
Amazon | 楽天 | Yahoo!Japan | |
出店審査 | 簡単 | 厳しい | 普通 |
テンプレートの数 | ー | 4,000種類 | 1種類 |
カスタマイズ性 | ー | 〇 | 〇 |
サポート体制 | △ | 〇 | △ |
テナント型とマーケットプレイス型では、審査の厳しさなどが異なります。
それぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
出店審査
出店審査が最もカンタンなのはAmazonです。
Amazonはマーケットプレイス型のECサイトのため、ショップが大々的にアピールされないため出店の審査は簡単になっているものと予想されます。
一方で、最も審査が厳しいのが楽天市場です。
後ほど出店数でも比較しますが楽天は国内最大の売上を出しながら出店数は最も少ないECサイトです。
その分、出店者の品質に拘っていると分かります。
いずれのECサイトも個人事業主が出店することは許可されていますが、楽天市場は個人事業主の場合、追加書類の提出が求められるなど審査が厳しくなっています。
いずれにしても個人より法人の方が信頼性が高いので、ECサイトに出店するなら法人化も検討しても良いでしょう。
楽天市場の出店プランや出店方法が知りたい方は以下の関連記事も参考にしてください。
【併せて読みたい記事】
・楽天市場の出店プランの比較・選び方は?注意点も紹介
・楽天市場へ出店する方法!費用や審査不合格時の対策も紹介
テンプレートの数
マーケットプレイス型では商品を登録するだけで済むため、テンプレートは必要ありません。
テナント型では商品ページから、ショップページまで作る必要があるため、楽天市場とYahoo!Japanにはテンプレートが存在します。
Yahoo!Japanでは、テンプレートは1種類のみでフッターやナビゲーションメニューなど基本的にネットショップに必要な項目が編集できます。
テンプレートが少ないため他社と似てしまう可能性がありますが、反対に学習するには簡単で、迷うことなく操作できます。
楽天市場は楽天GOLDと呼ばれるサービスを使うことでサイトを自由に設計できるようになります。
さらに楽天GOLDには様々なテンプレートが用意されており、見た目もシンプルやナチュラルなどが豊富に選べ、簡単に他社と異なるデザインが作れます。
独自カスタマイズ
楽天市場とYahoo!Japanそれぞれでカスタマイズが可能です。
Yahoo!Japanはカスタマイズをする場合、ヤフートリプルというサービスを月額3,000~5,000円で申し込む必要があります。
一方で楽天市場も楽天GOLDというサービスに申し込まなければなりませんが、費用は無料です。
サポート体制
出店に際して困ったことがあったら、気軽に問い合わせできる環境が良いですよね。
ECサイトそれぞれのサポート体制を比較してみます。
Amazon | 楽天 | Yahoo!Japan | |
スタッフ | 専門スタッフがサポート | スタッフがサポート | |
連絡手段 | チャット、電話、メール主にチャット利用 | チャット、電話、メール | 問い合わせフォーム |
コールセンター営業時間 | 9:00~21:00年中無休 | 平日9:00~20:00休日9:00~18:00年中無休 | なし |
出店専門のスタッフを構えているのはAmazonと楽天市場です。
どちらも似ていますがAmazonは出店するためのマニュアルやルールが細かく用意されているため、基本的にはマニュアルを読んで分からなければチャット、最悪の手段として電話が用意されていると考えてください。
一方で楽天市場は問い合わせ手段に優先順位はありません。そのため楽天が最もサポートは充実していると言えます。
アマゾン、楽天、ヤフーの売上など業界シェアを比較
売上はECサイトが市場からどう信頼されているかが分かります。
売上以外にも出店者数や出店数を見ることで各社の違いを把握することにつながります。
では、国内大手3社の売上などを見ていきましょう。
売上高
各社の決算発表などからデータを集計すると、2021年の売上は以下の通りです。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!Japan | |
流通総額 | 5兆4,567億円*1 | 5兆 218億円*2 | 1兆6,525億円*3 |
*1:Amazon年次報告書および平均為替レート108.8円で計算した場合また日本国内のみ
*2:楽天の決算発表
大手3社の中ではAmazonと楽天市場の2強となっています。
Yahoo!Japanは両社の1/3ほどの規模です。
出店数
次に各ECサイトの出店数を見てみましょう。
Amazonは決算発表データおよび業界内のショップの売り上げ規模から推計した数値を用いており、楽天市場とYahoo!Japanは公表値より記載しています。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!Japan | |
出店店舗数 | 40万 | 5.6万 | 120万 |
Yahoo!Japanが出店数ではダントツに多い結果となりました。
Yahoo!Japanは出店手数料も販売手数料も発生せず、決済サービス手数料を加味しても他のECサイトよりはるかに安い水準のため、出店数が多くなっていると推察します。
片や売上は業界3位であったことから、Yahoo!Japanで無策で出店してもなかなか売上が上がりづらい状況であると分かります。
一方楽天市場は店舗数が最も少なく売上は国内最大級です。
出店審査に通過するまでは大変ですが、通過してしまえば売上が立ちやすいECサイトであると分かります。
会員数
会員数の多さは集客力に直結します。
ニールセン・デジタル株式会社が発表した調査から各会社の会員数をまとめます。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!Japan | |
会員数 | 4,729万 | 5,104万 | 2,288万 |
売上と同様にAmazonと楽天市場の2強の結果になりました。
会員数で比較すると、楽天市場が国内でトップです。
楽天は元からECサイト専門で事業をスタートしたこともあり、国内では最も多くの会員数を保有しています。
また楽天が強力なポイントは楽天カードのクレジットカードを保有していることです。
クレジットカードの決済データにより人の購買データをまとめることができるため、楽天市場のおすすめ商品を紹介するなど機能改善に役立っているものと思われます。
アマゾン、楽天、ヤフーの各サービスを比較
Amazon、楽天市場、Yahoo!Japanの各サービスを比較していきます。
比較対象は、ECサイトに密接に関連する3つです。
- ポイントサービス
- クレジットカード
- キャンペーン
では詳細を解説していきます。
ポイントサービス
各社はそれぞれポイントサービスを展開しています。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!Japan | |
ポイント名 | Amazonポイント | 楽天ポイント | PayPayポイント(旧Tポイント) |
通常還元率 | 対象商品のみ1.0%~ | 1.0%(100円に1ポイント) |
通常の還元率はどの会社も1.0%で変わりません。
SBI生命保険が2020年に調査したデータでは、ポイントの利用率のTOP3は以下の結果となっています。
楽天ポイント68%
Tポイント(現PayPayポイント)56%
Pontaポイント35%
楽天ポイント、PayPayポイントが国内で2強になっています。
一方で売上が楽天市場と争っていたAmazonポイントは、TOP10にはランクインしない結果となりました。
Amazonポイントは楽天ポイントなどと異なり、実店舗で利用する機会が少ないため、ここまでの差がついたものと思われます。
また楽天市場やYahoo!Japanは、大々的なキャンペーンを定期的に行っており、ポイントが溜まりやすさにも定評があります。
クレジットカード
次にネットショッピングをする時に、便利なクレジットカードを比較します。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!Japan | |
公式クレジットカード | Amazon mastercardAmazon Prime mastercard | 楽天カード楽天ゴールドカード | PayPayカードPayPayゴールドカード |
公式サイトの還元率 | 1.5~2.0% | 2~3% | 3% |
年会費 | 0円 | 0~10,000円 | 0~10,000円 |
各ECサイトが発行する公式のクレジットカードを使用した場合ポイントの還元率が約3%まで上がります。
Amazonは現在クレジットカード決済によりポイントを貯めることしかできませんが、旧クレジットカードのAmazonゴールドカードを廃止しリニューアルしたこともあり、今後ポイント活用に期待が高まっています。
楽天カードはクレジットカードにポイントカード機能も併用されており、実店舗でも気軽にポイントを貯める場面が多く存在します。
PayPayカードもQRコード決済サービスのPayPayを利用することで、還元率が高くなるケースがあり各社クレジットカードを前提に商圏を広げようとしています。
キャンペーン
クレジットカードに加えて、ポイント還元率を高める方法としてユーザーが着目するのがキャンペーンです。
キャンペーン期間中は、通常の還元率が大きくなるため、キャンペーンを待って商品を購入するユーザーもいるほど人気があります。
各社のキャンペーンをまとめます。
Amazon | 楽天市場 | Yahoo!Japan | |
恒常的なキャンペーン | プライムセール | 5と0のつく日ワンダフルセールご愛顧感謝デー買い回りセール | 5のつく日ゾロ目の日 |
期間限定のキャンペーン | ブラックフライデーサイバーマンデー | 楽天スーパーセール | 超PayPay祭り |
各サイト0、1、5などのキリの良い数値や11や22などのゾロ目の日を狙って恒常的なキャンペーンを実施しています。
恒常的なキャンペーンの数で行くと楽天市場が最も回数が多く実施しています。
期間限定のキャンペーンでは、AmazonとYahoo!Japanは年に1度、楽天市場は四半期に1度とこちらも楽天市場が最も回数多く大きめのイベントを実施しています。
キャンペーンに合わせて、出店者も追加でポイントバックをするなど工夫すればうまく売上を伸ばすことも可能です。
購入する機会が多いという観点では、楽天市場が最も良いでしょう。
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まとめ
今回は国内ECサイトで売上が大きい上位3社を比較しました。
それぞれの特徴を整理します。
Amazonはマーケットプレイス型で出店者がどのような企業か注視されづらいため、出店審査が簡単な一方商品しかアピールできないため、価格競争に巻き込まれる可能性が高いです。
楽天市場は国内でも最大級の売上を上げていますが、出店者数は3社の中で最も少なく、出店できればチャンスは大きいECサイトです。
ただし3社の中で固定費が最も高いため、あらかじめ潤沢に資金を準備しておく必要があります。
Yahoo!Japanは楽天市場と同様にテナント型で、出店費用、販売費用がかからないため気軽に参入が可能です。ただし売上は業界内3位の一方で、出店数が100万店舗を超えるほど多く、戦略なしに参入しても売上が上がらないリスクの高いECサイトです。
それぞれのECサイトには一長一短があります。
自社の要望に沿ったECサイトを見つけていただき、実際に運営をしてみましょう。
Amazonはマーケットプレイス型で出店者がどのような企業か注視されづらいため、出店審査が簡単な一方商品しかアピールできないため、価格競争に巻き込まれる可能性が高いです。楽天市場は国内でも最大級の売上を上げていますが、出店者数は3社の中で最も少なく、出店できればチャンスは大きいECサイトです。ただし3社の中で固定費が最も高いため、あらかじめ潤沢に資金を準備しておく必要があります。Yahoo!Japanは楽天市場と同様にテナント型で、出店費用、販売費用がかからないため気軽に参入が可能です。ただし売上は業界内3位の一方で、出店数が100万店舗を超えるほど多く、戦略なしに参入しても売上が上がらないリスクの高いECサイトです。
アマゾン・楽天・ヤフーの出店数はそれぞれ、Amazon40万、 楽天市場5.6万、 Yahoo!Japan120万店のようです。ただし、実数値は日々変化しているため参考程度みておく必要があります。