【楽天SKUプロジェクト】概要と対応内容、注意点をまとめて解説

楽天SKUプロジェクトは、時代の流れに最適化し、ユーザーがより使いやすいECモールに構造を変えるべく発足した大規模プロジェクトです。

本記事では、出品者が楽天SKUプロジェクトに対応するために

  • いつまでに何をすればいいのか
  • どんなことに気を付けたらいいのか
  • このプロジェクトのメリット・デメリット

を紹介します。

楽天SKUプロジェクトに対応することで、ユーザーに選ばれやすい店舗になります。

運営の質を高めることにも繋がりますので、楽天SKUプロジェクトのポイントをしっかり押さえていきましょう。

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楽天SKUプロジェクトとは?

楽天SKUプロジェクトは、従来の販売の仕組みを「SKU(Stock Keeping Unit/在庫管理単位)」単位での管理に切り替えるプロジェクトです。

従来の楽天市場では、1つの商品の各バリエーションごとに商品販売ページを設けていました。この仕組みだと、サイズがS・M・L・LLの4種類(4SKU)で展開している商品を販売するのに、商品ページが4ページ必要となります。

SKU単位で管理する方式に切り替えると、商品のバリエーションを1つの商品販売ページにまとめることが可能になります。

楽天SKUプロジェクト移行のタイムリミットは?

楽天に出品しているショップのSKU移行は2023年4月から始まっており、最終的には全店舗SKUを使ったシステムへ切り替わります。

移行日は店舗ごとに異なるため、RSMの店舗向けのお知らせに届いている「【SKUプロジェクト】移行時期の決定ご案内」という案内で自店舗の移行日を確認しておきましょう。

移行日になったらRMSがSKU仕様に自動で切り替わり、移行日から6か月以内に商品属性やカタログIDの入力等の対応をしなければいけません。

楽天SKUプロジェクト移行で対応すること

商品ページを1つにまとめる

楽天SKUプロジェクトでは、SKU移行前は同一商品のバリエーションごとに各商品ページを設けていましたが、その複数のページを1ページに集約できるようになりました。

1ページにまとまっている方がユーザーにとっては見やすくなるうえ、SEO対策にもなるため、バリエーションを1ページに集約することをおすすめします。

商品レビューを一つのページにまとめる

SKUに移行し複数のSKUを1ページにまとめる際は、各商品ページについているレビューを1ページに集約しましょう。

レビューを移動させると、集約されるページのレビューに追加され、元の商品ページについていた全てのレビューは消滅します。

レビューの移行については自身で行うことはできず、自動的につけかえられることもありません。

楽天の運営へ申請が必要ですので注意しましょう。

商品属性を入力する

従来は、楽天に出品するのに7桁の数字によるタグIDの登録が必要でしたが、SKUプロジェクト対応後は商品属性に「ブランド名」「色」などの値を文字列の入力する形に変更になりました。

タグIDと相関する商品属性があれば自動で反映されますので、全ての商品ページに入力しなければいけないということではありません。ただ、バリエーションの情報や細かな詳細などは抜け漏れが出てくるので、確認は忘れずに行いましょう。

商品属性には必須項目と任意項目がありますが、入力項目が多いほど絞込検索に対応できてSEOに有利になるため、なるべく任意項目も入力しましょう。

SKUに対応した商品画像を準備する

複数のSKUを1ページにまとめる場合、画像の1枚目にバリエーションを掲載できます。

楽天では、複数の素材を合成して1枚の画像を作成することは推奨されていませんが、SKU対応のためのバリエーションについては掲載してOKです。SKU用の画像ガイドラインがあるので確認しておくと良いでしょう。

商品の検索結果に出てくる画像にバリエーションが掲載されていると、ユーザーがバリエーションの確認のために商品ページを開く手間がなくなり、よりスムーズに希望の商品を探せるようになります。

楽天のシステムやツールのアップデート

SKUに切り替わるとツールの仕様や項目も変わるので、「楽天が提供しているツール」「自社で制作したシステム」「他者が提供している外部システムの3点の使用の有無と変更点は必ず確認しておきましょう。

商品管理や一括編集の際に、楽天が提供しているCSVやAPIを使っている場合は、SKU対応版へアップデートが必要です。

自社で制作したシステムを使っている場合、SKUに対応したシステムへ改修が必要です。

外部システムを利用している場合も、SKUに対応するために何が必要になるのか確認しておかなければいけません。

楽天SKUプロジェクト移行の注意点

検索ロジックが変わる

SKUに移行すると、楽天のデータの構造や検索方式も変わります。

今まで検索していたのは「商品の個別データ」でした。これからは「商品の個別データをまとめたフォルダ」を検索する形に変わるようなイメージです。

そのため、キーワードで検索するだけではなく、商品属性の絞り込みを組み合わせる方が見つけやすくなります。検索や絞り込みでふるい落とされないよう、商品属性の重要性をしっかり押さえておいてください。

広告効果の見直しが必要

従来の商品ページからSKUに移行することで、広告効果に変動が見られる可能性があります。

検索ロジックの変更や商品ページの仕様変更で、広告の流入やインプレッション、コンバージョン率に変動が出たり、商品ページの集約で広告と噛み合わなくなることも考えられます。

また、周囲の出品者のSKU対応が進むにつれ、広告の掲載順位が変わる可能性も視野に入れておきましょう。

SKUへの対応で手一杯になるとどうしても後回しになりがちですが、広告は販売への重要な動線です。SKUへ切り替えた後は特に、こまめに広告効果のチェックするよう気をつけてみてください。

統合された各商品ページの販売実績は引き継がれない

複数の商品ページをまとめる際、吸収される側の各商品ページの販売実績は引き継ぐことができません。

商品ページの集約で引き継ぎできるのはレビューのみです。販売実績と混同しないよう注意しましょう。

ページを集約すれば一つのページに販売実績を集められますが、ページを別々のままにしておくと、販売実績が分散してしまいます。

商品の集約が遅れるほど他店との差が開いていきますので、SKU切り替えの際は対応の優先順位をつけて進めていくことをおすすめします。

SKU移行に対応しないとSEOで不利になる

検索結果の掲載順位は、検索キーワードや商品属性の登録の有無はもちろん、直近の販売額やコンバージョン率、レビューの数や評価なども関係してきます。

現時点では、複数の商品を1ページにまとめず放っておいても、違反にはなりません。

ただし、先述したとおり、絞り込みでふるい落とされた露出が減ったり、販売実績の積み上げに開きが出てくる可能性があります。

SKU移行が遅れると、時間経過とともにSEOで不利になっていくということは覚えておいてください。

楽天SKUプロジェクトのメリット・デメリット

【メリット①】商品の検索結果が見やすくなる

楽天SKUプロジェクトへの移行で、複数の商品ページが1ページに集約され、情報が整理されます。

そのおかげでごちゃごちゃと混み合っていた検索結果のページから重複する情報が省かれ、スッキリしました。

また、商品画像の1枚目に色・柄・サイズなどのバリエーションを掲載することで、検索結果ページだけで商品の概要がわかるようになり、「ひとつ大きいサイズが欲しいけど、どこにあるかわからない」等の使いにくさが改善されました。

【メリット②】ユーザーが商品を比較しやすくなる

これまでは、同一商品でもサイズや色柄などのバリエーションや価格の違いで細かく商品ページを分ける形でした。

これでは比較検討するために複数ページを行き来する必要があり、スマートフォンユーザーにとってはかなり使いにくい仕様でした。

今回のSKUへの移行で、バリエーションや価格が違う商品を一つのページにまとめられています。

その結果、スマートフォンでも商品を比較しやすくなり、ユーザーが離れにくいモールに刷新されました。

【デメリット】移行に対応するためのコストがかかる

楽天SKUプロジェクトは、ユーザーがより使いやすく質の高いECモールにしていくために、楽天市場の内側の仕組みから外見まで改修する大規模プロジェクトです。

出品者がSKUに対応するために、商品属性の登録や商品ページの集約、広告の見直しや画像の作り直しなど、時間や労力をはじめあらゆるコストがかかります。

出品している商品数が少なければ対応できますが、商品を多く出品している場合はかなり大変な作業となってしまうことがデメリットと言えるでしょう。

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まとめ

楽天SKUプロジェクトは、ユーザーにとって使いやすいECモールに刷新するために発足したプロジェクトです。

ユーザーが離れないECモールであり続けるためには、時代に即して最適化する動きは必要不可欠だと言えます。

出品者からすれば、SKUへの対応はかなりの工数を費やされますが、その分SKUに対応できない店舗との差をつけることができます。

ユーザーに選ばれやすい店舗に近づけるためにも、SKUへの移行は着実に進めていきましょう。

この記事を書いた人

株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬