株式会社Wacworks 代表取締役社長 舟瀬 
Amazonの価格を調整するために、価格推移のチェックや修正作業が大変で、手が回らず悩んでいませんか？
Amazonの価格自動設定をうまく活用すれば、価格調整の手間を大幅に削減することも可能です。
ただし、利益を削ってしまう場合もあるので、すべての商品に設定するのではなく、カートボックスを獲得したい商品や売り切りたい商品を優先して設定するといったコツがいります。
この記事では、Amazonの価格自動設定について詳しく解説していますので、参考にしてください。
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目次
Amazonの価格自動設定とは？
Amazonの価格自動設定とは、出品者が設定した価格の範囲内で、商品の販売価格を自動的に決定してくれるAmazonの機能です。
出品している商品が少なければ、商品ごとの価格推移をチェックし、手動で商品価格を更新することもできますが、出品数が多ければ価格の更新作業が膨大になり、管理が難しくなります。
価格自動設定の機能を活用すれば、手動で価格調整をする手間をカットできます。
Amazonの価格推移については、以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
ecgrowthlabo.comAmazonで設定できる「価格の自動設定ルール」6つと設定のコツ
Amazonの価格自動設定は、セラーセントラルのメニューの「価格」＞「価格の自動設定」から設定します。価格の自動設定ルールを選択し、SKUごとに価格の上下限を個別に設定すればOKです。
設定時に選択する価格の自動設定ルールをチェックしていきましょう。
競争力があるおすすめ商品
価格の自動設定ルールの「競争力があるおすすめ商品」は、Amazonが推奨する「おすすめ商品価格」を基準にして、商品の販売価格を自動で設定します。
このルールを設定することで、競争力のある適正価格が自動的に設定されるため、カートボックスの獲得率が上がり、売上アップが期待できます。
「競争力のある」とついているルールを設定をする場合、相乗り出品者の値動きに合わせて価格が調整されるため、相乗り商品に有効な設定です。
ただし、一度おすすめ商品になると価格の自動設定が停止する点に注意しましょう。
競争力のある最低価格
「競争力のある最低価格」を価格の自動設定ルールに選択すると、Amazon内での最安値を基準に商品価格が設定されます。
「競争力があるおすすめ商品」と同様、相乗り出品者の値動きに合わせて調整されるため、相乗り商品に有効な設定です。
このルールを適用すると、価格競争になりやすく、知らない間に利益を割り込むまで価格が下がってしまうリスクがあります。
利益が見込める範囲内で価格下限を設定したうえで、カートボックスを獲得したい商品だけに設定するなど、リスクを軽減できる施策を取り入れましょう。
他社サイトの価格設定
「他社サイトの価格設定」では、Amazon以外のECサイトの最低価格を基準に、Amazonでの販売価格を設定できます。
この設定では、Amazon内で出品されている他の出品者の価格は無視されるため、相乗り出品者がいない商品に設定するのがおすすめです。
ただし、他のECサイトに合わせて自動で価格が変更され、利益率が下がるリスクがあるので、利益を確保できる最低価格をしっかり計算し、下限を設定しておきましょう。
販売目標点数に基づく価格
価格の自動設定ルールには、販売したい数に合わせて価格を自動調整する「販売目標点数に基づく価格」も選択できます。
販売点数の目標値と価格の上下限を設定しておくことで、指定した期間内に目標販売数に達しない場合に自動で商品の価格を下げ、売り方をコントロールできます。
在庫調整や需要に応じた動的な価格設定が可能で、商品を売り切りたい場合にも有効です。
法人向け競争力のあるおすすめ商品ルール
Amazonビジネスアカウント向けに法人価格を設定している商品でも、「法人向け競争力のあるおすすめ商品ルール」という価格の自動設定ルールが適用できます。
商品1点あたりの自動設定ルールに加え、法人向けでよく使う5点、10点などのまとめ買い専用価格にも、最大5つまで価格自動設定が可能です。
相乗り出品している商品に有効なルールですが、おすすめ商品になると価格の自動設定が停止する点に注意しましょう。
販売価格に対して法人割引率を設定
法人向けの価格自動設定ルールには、「販売価格に対して法人割引率を設定」を選択することも可能です。
このルールでは、一般向けの販売価格に対して、法人向けの割引率を自動で設定できます。
そのため、販売価格を変更するたびに設定し直さなくても法人価格が自動で変更できるようになり、販売価格変更時の工数をカットできます。
Amazonの法人向け販売については、以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
Amazonの価格自動設定のメリット
カートボックスの獲得率がUPする
Amazonの価格自動設定を活用することで、競争力のある適正価格を設定できるようになります。
カートボックスを獲得するための条件の1つに「競争力のある価格」があり、価格自動設定はAmazonが推奨する適正価格が自動で設定されます。
価格自動設定を活用することで、常に競争力のある適正価格を維持しやすくなり、カートボックスの獲得率が上がるため、売上アップが期待できます。
価格調査や調整にリソースをかけなくてよい
Amazonの価格自動設定では、競合他社の価格調査を細かく行う必要がありません。
また、在庫調整や需要変動に応じた動的な価格設定が実現するため、手動での価格調整にかけるリソースを大幅に削減できます。
価格自動設定を活用することで、価格管理に関わる手間とコストを最小限に抑えられるようになり、効率的な運用が可能になります。
最安値で設定できる
Amazonのようなカタログ型のECモールの場合、他のモールより価格が安いものが購入されやすくなります。
また、最安値で出品することで、他の出品者に対して競争力を維持でき、顧客を獲得しやすくなります。
Amazonで販売数を伸ばしたいのであれば、最安値での販売は大きな武器といえます。
出品している商品を効率的に最安値で設定できるため、Amazonで売上を伸ばすには、最安値をキープする価格自動設定が可能です。
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Amazonの価格自動設定のデメリット
SKUが多いと設定に時間がかかる
Amazonの価格自動設定は、ルールを選択し、SKUごとに上限・下限を設定する必要があるので、商品数が多い場合は設定に手間がかかります。価格自動設定を利用する際は、優先順位をつけることをおすすめします。
価格自動設定のグループ分け機能を使って、一括で価格の自動設定ルールを適用していくと、工数を削減できて便利です。
また、一度グループ分けや価格自動設定をすれば、価格調査や価格設定にリソースを割かずに済み、後々発生する作業を圧縮できます。
利益が削られる場合がある
Amazonの価格自動設定を利用する際には、薄利多売になるリスクを視野に入れておきましょう。
自動で低価格や競争力のある価格に変更されるため、販売したい価格より安い価格になることもあり、想定していた利益が大幅に削られることもあります。
出品している商品すべてを低価格で販売するのではなく、カートボックスを獲得したい商品だけに適用したり、価格の下限を設定したりなど、価格調整以外の施策を取り入れましょう。
Amazonで商品を販売する際の施策については、以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
ポイントを含めた価格設定はできない
Amazonでは、商品価格に対して一定割合のポイントを付与することができます。ポイント付与については、セラーセントラルの「ポイントセントラル」から設定します。
Amazonの価格自動設定とポイントセントラルはそれぞれ異なる機能であるため、価格自動設定を行う際に、ポイントもまとめて設定することはできません。
価格自動設定で商品価格が変わるとしても、ポイントの設定は別途手動で調整しなければならない点を押さえておきましょう。
Amazonの価格自動設定に加えてセラースプライトの活用もおすすめ！
Amazonの価格自動設定と併用して「セラースプライト（SellerSprite）」を活用するのもおすすめです。
セラースプライトは、
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- 競合価格の追跡
- AIを活用した価格最適化
- 価格変動や競合の動向のリアルタイム通知機能
など、優れた機能を多く搭載している分析ツールです。
価格設定の強力なサポートだけでなく、市場調査やSEO対策も網羅しています。
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Amazonの価格自動設定に関するまとめ
Amazonの価格自動設定を活用すれば、手動での価格調整の手間が不要になり、時間とコストを大幅に削減できるようになるため、効率的な運営に役立ちます。
ただし、利益確保が難しくなるリスクがあるため、優先順位をつけて設定していく必要があります。
まずは、カートボックスを獲得したい商品から設定しましょう。競争力のある適正価格を設定できるため、カートボックスの獲得率が上がり、売上アップが期待できます。
価格自動設定を活用して、利益を最大化していきましょう。
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