「楽天のRPP広告やクーポンアドバンス広告では限界がある…」
「TDA広告ってどれくらい効果があるの?使った方が良いの?」
そんな風に悩んでいる方もいるのではないでしょうか。
この記事では、楽天のTDA広告がどのようなアプローチをするのか、どれくらい有効で、ROASは何%まで出せるのかを具体的に説明していきます。
TDA広告の利用を検討している方や、TDA広告であまり効果が出ていない方は、参考にしてください。
「Wacworks」では、楽天市場のTDA広告を活用したい方に向け、店舗ごとに最適な施策を打ち出します。
- 楽天市場でTDA広告を活用して効果的に売上を伸ばしたい
- TDA広告を利用するメリットを知りたい
- 楽天市場で競合店舗との差別化を図りたい
競合分析や市場分析がうまくいかずに悩んでいる場合も、お気軽にご相談ください。
目次
楽天のTDA広告とは
4種類のバナーを配信可能
楽天市場の広告には、自分たちが狙いたいユーザーだけにバナーを表示できる「TDA広告(ターゲティングディスプレイ広告)」があります。
TDA広告はバナーを配信する広告のため、ビジュアルでの訴求に強いです。縦長、横長など4種類のバナーを設定し、TDA広告に割り振られた楽天市場内外の露出面へ配信できます。
バナーは、TDA広告を利用する目的に合わせて「ブランドイメージを伝えるバナー」もしくは「商品単体をアピールするバナー」を用意しておきましょう。
TDA広告の掲載箇所は楽天市場内~楽天経済圏内
TDA広告は検索連動型とは違う広告枠に露出できます。主な露出箇所は以下の通りです。
- 閲覧履歴ページ
- 購入履歴ページ
- ランキングページ
- お買い物完了ページ
- 商品レビューページ
- 一部のイベントページ
- 楽天市場外の楽天経済圏(楽天トラベル)
楽天市場内のさまざまな場所に掲載されるため、ユーザーへの露出の機会が多く、目を引くバナーを用意できればアクセスを集められます。
また、楽天市場外にも露出するか任意で選択でき、より広い範囲へのリーチも可能です。
Wacworksの検証では、楽天外へ露出すると、楽天内のみへの露出に比べてアクセス数は倍になりましたが、ROASは半減してしまいました。集客には向いていますが、購入には繋がりにくいことから、楽天外へ露出するかどうかは、目的によって使い分ける必要があります。
課金方式はインプレッション型
TDA広告の課金方式はインプレション型で、出稿者自身で予算を設定できる広告です。
クリックされるかどうかに関係なく、ユーザーの画面にバナー全体の50%が1秒以上表示されると、1回の表示ごとに金額が発生します。
入札単価は0.75〜10円の間で出稿者自身で設定できます。
ただし、入札単価の高いものを優先して配信することから、最安値で設定すると露出できないことが多いため、1.5円以上で設定しましょう。
TDA広告の予算はひと月あたり50,000円〜が目安となりますが、予算をかけられる方が露出が増えるため、広告費を多く使えるショップほど掲載面を獲得しやすくなります。
最大で20キャンペーンまで立ち上げ可能
TDA広告は、1店舗ごとに最大20キャンペーンまで立ち上げが可能です。また、1つのキャンペーンで4日〜31日で配信期間を設定するため、短い期間から試せるうえ、途中でキャンペーンを停止、再開できます。
異なるキャンペーンを複数作成できる利点を活かし、運用中にデータを見ながら反応の悪いキャンペーンを停止し、費用対効果の良いキャンペーンを多く回すよう調整していきましょう。
ただし、インパクトでは、TDA広告よりRPP広告やクーポンアドバンス広告の方が大きいです。そのため、メインの広告はRPP広告やクーポンアドバンス広告を利用し、拾いきれないユーザーへのアプローチ手段としてTDA広告を取り入れていくのがおすすめです。
TDA広告はセグメントによってアプローチを変えられる
TDA広告のセグメントは、以下のように幅広く設定できます。
- 年齢
- 性別
- 居住エリア
- 会員ランク
- ライフステージ
- 閲覧したことがあるジャンル
- 購入したことがあるジャンル
- 参加したことがあるイベント
- 自店に来訪または購入したことがあるユーザー など
イベントの参加履歴を設定する際は、スーパーセールやお買い物マラソンでの最大買い回り回数を指定することも可能です。
これらを適切に設定することで、ブランディング、新規顧客獲得、リピーター獲得にそれぞれアプローチできます。
ブランディングなら幅広く設定
ブランディングにTDA広告を使用する場合は、セグメントを幅広く設定しましょう。ショップが属するジャンルや、その下の階層のジャンルをセグメントに設定することで、興味関心の高いユーザーに広く認知を拡大できます。
商品単体をアピールしたバナーより、ブランドのラインナップや世界観がわかるバナーを設定し、バナークリック後はショップページに遷移するよう設定するとよいでしょう。
ただし、初回はどれくらい広告費がかかるか読み切れないので、予算をしっかり決めておき、セグメントを絞りながら運用を調整することが必要です。
新規顧客獲得なら購買行動を設定
新規顧客に商品を購入してほしい場合は、細かくセグメントを設定することが重要です。
商品を購入しそうな年齢・性別・ジャンルを設定し、更に「レディースバッグの中の、トートバッグを閲覧したことがあるユーザーを含む/除外する」など細かく設定します。費用対効果を高めるよう意識して、セグメントを絞ってみてください。
また、自店のページを見たことがある人へのアプローチも有効です。
バナーは購入してほしい商品単体のものを使用し、バナークリック後は商品ページに遷移するよう設定しましょう。
リピーター獲得なら自店の来訪・購入履歴を設定
リピーターを増やしたいなら、自店を訪問または自店で商品を購入した人をセグメントに設定しましょう。
特に、食品カテゴリはリピートが大切なので、ユーザーと自店の繋がりを断たないよう、TDA広告をしっかり活用していくのがおすすめです。
リピーター獲得でTDA広告を使う場合は、アプローチするターゲット数が少なくなります。そのため、予算自体はそれほど多く使わないことが多いでしょう。
Wacworksが実施したリピーター向けTDA広告だと、予算1〜5万円でROAS1000%程度、効果が大きく出た施策ではROAS3000%程度の反応がとれました。
TDA広告はリピーター獲得に有効な手段となるため、リピーター獲得が課題のショップは活用していきましょう。
リピーター獲得の施策については、以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
TDA広告の出稿申請時に必要なもの
広告予算
TDA広告では、キャンペーンの出稿申請時に、キャンペーン期間全体での最低予算と、1000回あたりのインプレッション単価を設定します。
また、予算設定時には、キャンペーン期間中の配信ペースも以下から選択します。
- アクセス数に合わせて最大配信
- 予算を日ごとに均等配信
「アクセス数に合わせて最大配信」では、残りの期間を考慮せず、楽天市場のアクセス量に合わせて最大限に配信されます。短期間で多くのユーザーにリーチしますが、予算の消化が早く、計画的な管理には向きません。
「予算を日ごとに均等配信」では、予算と配信期間を日割りして、1日の最大配信数を調整した運用になります。長期間安定して配信できますが、リーチ数に制限があるため機会損失の可能性があります。
なお、一度設定した予算はキャンペーン運用中でも変更可能ですが、「アクセス数に合わせて最大配信」「予算を日ごとに均等配信」の選択は途中変更できません。
TDA広告で使用するバナー4種類
TDA広告用に用意するバナーのサイズは以下の4種類です。
- 1,280px×200px
- 880px×320px
- 400px×800px
- 480px×360px
どれかひとつだけで出稿することはできないため、4種類全てのバナーを準備しましょう。
バナーに使う画像は、サイズさえ遵守できていれば、4サイズとも同じ写真でも構いません。
バナーに設定する画像をブランドのラインナップにするのか、商品単品の画像にするのか決める必要があります。どちらを使うべきか迷ったら、予算配分を調整しながら、2パターンのキャンペーンを立ち上げてみても良いでしょう。
TDA広告を表示させたいセグメント
TDA広告の出稿申請時は、どのような属性の人に広告を表示させるかセグメントを指定します。キャンペーン開始後に条件を変更することも可能です。
セグメントは、広告の目的をブランディングにするか、新規顧客獲得にするか、リピーター獲得にするかで変わってくるため、事前に決めておくことをおすすめします。
楽天市場外への配信も選択できますので、より広くリーチしたい場合は検討しておきましょう。ただし、楽天市場外への配信は、一度設定するとキャンペーン中は変更できないため、慎重に判断してください。
バナーがクリックされた際のリンク先URL
TDA広告では、バナーがクリックされた際に遷移させたいページを指定できます。
商品ページまたはショップのTOPページ(GOLDページ可)を設定するのが一般的ですが、カテゴリーページを指定することも可能です。
ただし、一度リンク先URLを設定すると、キャンペーン中は変更できないため、広告の設計をしっかり組み立てておく必要があります。
商品ページにリンクする方がROASが高くなりますが、ブランディング目的の場合はTOPページを指定すると良いでしょう。
楽天のページ作成時のポイントについては、以下の記事で詳しく説明しているので、参考にしてみてください。
TDA広告でクリックされやすいバナーデザインのコツ
人が商品を使っているシーンを載せる
TDA広告は「ユーザーの画面にバナーが表示されたら課金される」という料金設定なので、ユーザーの目を惹くバナーデザインを作りこむ必要があります。
バナーデザインは、人が商品を使用しているシーンを採用することで、使いやすいイメージを持たせることができ、反応を取りやすくなります。これはサムネイルにも同じことが言えます。
楽天の公式バナーに寄せる
楽天主催の特集やイベントのようなテイストのバナーを作ると、広告っぽく見えない(公式っぽく見える)ため、クリックされやすくなります。
Wacworksの検証では、楽天の公式バナーのようなテイストのデザインにすることで、TDA広告のクリック率が上昇したケースがあります。
TOPページに遷移させる時のみ使えるテクニックですが、ぜひ試してみてください。
ただし、楽天のブランドカラー(#BF0000)の使用はNGとなるため、画像ガイドラインに抵触しないよう注意しましょう。
修正指示に合わせて最適化する
楽天TDAのバナーは、フォントサイズやテキスト配置の制限、クリックを促すようなアイコンやボタンの表示禁止、テキスト未使用禁止、袋文字装飾禁止など、ルールが厳しく細かいです。
そのため、ショップが提出したバナーデザインが初回でOKが出ることはあまりありません。
提出したバナーデザインがNGだった場合、楽天から修正箇所の指示が来ますので、バナーデザインで迷ったら、あまり詰めすぎずに一度提出してみましょう。
慣れないうちは、最初から100点のバナーを目指すのではなく、楽天からのフィードバックを元に最適化していくことをおすすめします。
TDA広告の運用ならWacworksへご相談ください
Wacworksが実施したリピーター向けTDA広告では、予算1〜5万円でROAS3000%を実現したケースもあります。
TDA広告は比較的低単価で、検索連動型とは異なるアプローチができるため、セグメントや目的の設定を的確に行えばかなり有効な手段になります。
Wacworksは120店舗以上の支援経験があるECサイト運用のスペシャリストです。Amazonに精通したコンサルタントが、TDA広告の効果的な運用方法をご提案します。
TDA広告を最大限有効活用するために、どのような設定をしたらよいのか気になる方は、お気軽にWacworksまでお問い合わせください。
まとめ
TDA広告は、RPP広告やクーポンアドバンス広告とは異なる掲載面へ表示できます。これまで取りこぼしていた層へアピールできる手段として、注目しておきたい手段です。
比較的低単価で、セグメントの設定次第で効果も出しやすいため、使ったことない方はTDA広告の利用をおすすめします。
ただし、予算設定をしっかり行わないと、あっという間に予算を消費してしまう点は注意が必要です。
新規顧客獲得やリピーター獲得の施策としても、ブランディング施策としても有効な手段となりますので、ショップの状況や目的に合わせてTDA広告を取り込んでいきましょう。
「Wacworks」では、楽天市場のTDA広告を活用したい方に向け、店舗ごとに最適な施策を打ち出します。
- 楽天市場でTDA広告を活用して効果的に売上を伸ばしたい
- TDA広告を利用するメリットを知りたい
- 楽天市場で競合店舗との差別化を図りたい
競合分析や市場分析がうまくいかずに悩んでいる場合も、お気軽にご相談ください。